ヨーロッパ諸国では1990年代から高等教育の普遍化、すなわち「すべての人に高等教育」を実現すること目指してさまざまな試みがなされてきました。フランスは2015年頃から労働者階層の人々のための高等教育が模索して2017年には「マクロンによる修行学習」として働きながら学習する制度を構想しましたが、2018年11月から始まった週末デモをきっかけにマクロン政権は若者の期待を裏切ってすっかり精彩を失いました。
一方、スイスは今世紀に入って高等教育を大学高等教育機構、専門高等教育機構ならびに職業教育機構の3本立てとして、15-6歳から始めることのできる職業教育の修業学習を高等教育へと導く職業陶冶の道を開拓し、これらのための教育技術の開発と人材育成を目指す教育学高等教育機構を設けて4本立ての高等教育になりました。