更新日: 2022/09/21
スイスの高等教育の改革は2015年には安定したとみなすことができます。さらに2021年に公開された将来計画「陶冶の展望:陶冶制度の2020-2029年シナリオ」xviで高等教育機構(Hautes Ecoles)に関するデータが掲載されていますので、それに基づいて今後の予測を紹介します。
図9は高等教育機構全体の学生数の予測ですが、大学部門、専門部門、教育部門のいずれにおいても増加することが予測されています。2029年において大学部門は18万人程度ですが専門部門は約半数の9万人程度が見込まれ、教育部門は2.5万人程度です。
一方、興味深いのはBachelorを取得する人数です。図10に示されているように大学部門と専門部門がまったく重なっています。すなわち、スイスでは大学型高等教育と非大学型高等教育である専門部門でほぼ同じ人数がBachelorを受験することが予測されています。Masterレベルについてみると、図11に示すように大学部門で一次試験の受験者は圧倒的に多いのですが、専門部門ではそれほど多くにはならない予測です。
またDoctoratは大学部門においてのみ見られるので、大学部門と専門部門はそれぞれの役割が棲み分けられていると考えられます。
xvi Perspectives de la formation : Scénario 2020-2029 pour le systèime de formation